味噌だしでぐつぐつと煮える鍋。
牡丹の花の様に、ちぢれた猪の肉と
地場の野菜を口に含めば
滋味あふれる旨味が拡がります。
民謡「デカンショ節」の一節に
♪雪がちらちら丹波の宿に
猪(しし)が飛び込む牡丹鍋(ぼたんなべ)
と歌われる、丹波篠山名物の「ぼたん鍋」です。
日本では、肉を食べてはいけない時代があった!?
そもそも、「ぼたん鍋」ホンマに旨いのか?って話なんです。
今では想像も出来ないと思いますが、
日本では、宗教的な意味もあり、長い間 肉食は禁止されていました。
それなりに高級やったとおもいますが、
「牛なべ」(すき焼きの原型)の提供が始まったのが、
江戸時代の終わり頃です。
今の様に、あたり前に食べる感覚は、昭和30年(1955)頃と言われています。
そう!ほんの65年前なんです!!
「今日!焼肉食べに行こ!」
「週末は、すき焼きやでっ!」って
今では、あたり前に言ってますが、案外最近の事なんです・・・
あなたのお爺ちゃん。お婆ちゃんに聞いてみて
ウソの様な、ホントの話なので・・・。
ちなみに、これは「牛肉」の話なんですけど・・・
「山くじら」ってなんの肉?
「くじら」は海にいてるのに、「山のくじら」ってなんなん???
そもそも、日本は周りが海なので、
「たんぱく質」を得る食べ物が少ないんです。
代表的なのが「クジラ」
1600年頃から、食用として捕獲されていた様です。
他には、
・猪
・鹿
・熊
・タヌキ
など、自然に暮らす生き物の肉しかありませんので
肉食が禁止されていた、江戸時代にも
「山くじら」の名前で、隠れて 猪食べてたみたいです。
別名に「薬喰い」の別名もあり、滋養強壮(栄養)がある事から、
薬として、栄養を豊富にとれる「猪の肉」を食べていた様です。
それほどに、貴重なたんぱく源であり、
栄養も豊富。
美味しい。から
名前を隠して、
食べられていた様です。
100年の歴史をもつ「ジビエ料理」
今と昔では、大きく異なる肉食の文化
肉といえば「牛肉」といわれる世の中。
自然に生きる生き物の肉を
今では「ジビエ」と呼び、
非日常を味わえる食肉として、美食家に好まれます。
先日、「丹波篠山のぼたん鍋」が
・地域の風土や歴史・風習のなかで育まれた
・世代をこえて受け継がれた
・継承する地域固有の食文化
として、
文化庁認定の100年フードに認定されました。
昔から、愛される丹波篠山の郷土料理「ぼたん鍋」
年末年始など、家族が集まる機会に食べる
懐かしい家族の味。
その美味しい、ふるさとの味を、あなたも体験してみては・・・
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